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次々に  NO 3450

 どんな分野にも「評論家」という存在があるようだ。世界の何処かで内戦や戦争が起きると「軍事評論家」が登場するし、飛行機の事故が発生すると「航空評論家」と言われる人達が出て来る。

 今、社会はホテル業界の食材偽装問題で騒がしいが、「ホテル評論家」という人物が登場、「おもてなしの観点からすると、謝罪会見の内容は酷過ぎる」とコメントされていたが、同感という人達が多いと想像している。

 ミスの発生には原因がある。そのプロセスを追求すれば発見に至るし、そうなれば改善というシナリオが描けるが、一部の立場に「内部的保身」や「外部的責任逃れ」の姿勢があれば、それこそ「火に油」という状況に至り、消火は大変な苦労を強いられることも常識である。

 会見の場で「偽装」ではなく「誤表示」と発言され、記者達から矛盾を追及質問されて絶句している光景を目にしたが、上層部から「何とかうまく乗り越えろ」というような指示があるように見え隠れする。

マスメディアは読者や視聴者に「よくぞ糾弾した」というような話題性のある切り口を求めているもので、調査や取材も半端じゃなく、元従業員から仕入れ先まで取材行動に積極的に取り組み、一時逃れの誤魔化しが発覚すると掲載記事の段や文字数が増えるのは当たり前だし放送時間も長くなり、露出してしまう情報が一気に広まるのも事実である。

 当事者となったホテルには顧問弁護士やコンサルタントの存在もある筈だが、なぜここまで拡大してしまったのかは描いたシナリオが稚拙だったことになるだろう。

 ミスが発生すれば、対象となった被害者の方が納得するように説明することが求められるのは当たり前。今日も髙島屋、大丸松坂屋、東急ホテルズ、京阪ホテルグループ、JR関係のホテルでの発覚のニュースがあったが、一連の報道からメニュー表示の変更をしたケースも少なくないみたいで、そんな一部が指摘され「不適切」と認めた事実もあった。

 専門家から「氷山の一郭」という言葉も出ているが、目先の利益を追求して取り返しのつかない信用を失ったものは数字では表せない大きな問題。反省で済まない後悔の域に突入してしまったようである。

 これらから学べることは、社内でおかしなことに「おかしい」と言える環境の重要性。「こうなると思っていた」なんてスタッフの声が出るようでは最悪。持論に「餌をくれる人に尻尾を振るのは犬の行動。人間は間違っていることに尻尾を振るな」というのがあるが、耐え切れずに内部告発に至ったケースもあったようである。

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