昨年の今日は函館から空路で羽田に着き、孫達と「七五三」祝いの食事をしていたが、豪雨だったのを憶えている。
その日に宿泊したホテルで驚くことがあった。次の日のことだった。一階のレストランに行ったら、ロビーフロアに礼装姿の人達がいっぱいいる。しばらくすると「**家様、**家様のご結婚披露宴のご準備が整いました。**の間にお入りくださいませ」と館内放送があり多くの人達が動き始めたのだが、まだ半分ぐらいの人達がそのままだった。
それから5分ほど経った頃、聞こえた館内放送で信じられない事実を知った。「**様の七五三お祝いのお席、ご準備が整いましたので**の間へお入りくださいませ」で、残っていた人全員が立ち上がって行ったのでびっくりした。
ホテルのスタッフから教えて貰って知ることになったが、その地域は昔から日本で一番「七五三」を派手に祝う所だそうで、そう言えば前日に会食をした会場でも「**家様」という看板が並んでいたことを思い出した。
名古屋は結婚式が大変だと聞いたことがあるが、その地その地に独特のしきたりや風習があるようで、お葬式となったら全国の親戚さん達がその地の慣習を持ち寄られることになるので「揉め事」に発展することも少なくない。
そんなところから、我々葬儀社は各地のしきたりや慣習を学んでおくことも大切である。これまでに全国各地で講演を担当させていただいたご仏縁から、地元の同業者の方々から様々なことを学ぶことになったことも有り難く、それは私の人生の無形の財産ともなっている。
相変わらず不適切な食材虚偽問題が続いている。高速道路のサービスエリアにも出て来たし、伊勢海老が売り物の伊勢でも表面化した。品質が信頼されていた日本のブランドが一気に低下したという外国の指摘もあったので残念至極だが、表面だけのホスピタリティでは「おもてなし」の言葉が虚しくなる。
ホテルの総料理長をされていた人や現役の人達と交流があるが、これだけ大事になるとは想像しなかったというのが本音のようだが、現実の背景にコストダウンがあったことは否めないようだ。
東電、JR北海道、みずほ銀行、そして続いて始まった多くのホテルやデパートの謝罪会見はもう見たくない。「恥の文化」だけは大切に考え忘れないようにしたいものである。