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再会の前日  NO 3466

「おいでませ」という歓迎の言葉が有名になったのは山口県だが、今日、出発の駅には「おんでやぁんせ」と書かれた幟があった。駅の真向かいのビルに入ると1階のロビーに祭りの見事な「山車」が展示されていて感嘆した。

ロビー内にある売店を見て回っていると、数年前に発掘されて国宝となった「土偶」の置物があった。その姿は合掌をしている珍しい物。遠い古代の人達がどんなことから手を合わされたかは不明だが、近くのポスターに「どこよりも命を大切にする東北」というキャッチコピーに被さった。

今回の講演に関する旅は、北海道から始まって東北に入ったが、「特急 北斗」「特急スーパー白鳥」に新幹線「はやぶさ」「はやて」「やまびこ」と利用したが、ニュースでJR北海道の隠蔽工作が9カ所もあったと報道され、事故に遭遇しなかった幸運に手を合わせた。

新幹線から在来線に乗り換え、2時間に1本というローカル線の各駅停車で終点まで乗ったが、その先は大震災時の被害から運休中で、バスの代行運転という状況を知った。

駅前からホテルまでタクシーを利用したが、ハイブリッド車で荷物を積み込んで貰うトランクの開閉が不便だった。燃料獲得で大変だったのでハイブリッド車に変えたようだが、ホテルに向かう途中で市役所があり、ここも津波で2メートル浸水しました説明されて衝撃を受けた。

ローカル線の車窓からも仮設住宅が見えたが、海岸に近付くと当時の大惨事のイメージが伝わって来る。あちこちに空き地があるし、被害時そのままで放置されている所も少なくなかった。

ホテルのフロントの壁に著名人の色紙が並んでいる。どれも復興を願う文字がしたためられていたが、高台にあるホテルの手前に工事中のビルは、ある有名な俳優が建設されていることを知った。

会いたい人物から、明日はホテルに車で迎えに来てくれると電話があって恐縮したが、久し振りの再会に嬉しい思いを抱くと共に、大震災の被害に遭いながらも、よくぞこの世に生き残っていてくれたことに改めて手を合わせた。

NHKテレビの番組で「認知症」についての特集番組があった。昨日に函館の「相馬邸」を見学してハイヤーで出発したら、杖を忘れて来たことを思い出して戻っていただいたが、認知症みたいな行動に心配している。

脳の活性化は高齢を迎える時には重要な問題となるそう。そんなところからすると日に3本のコラムを発信していることはマイナスにはならないだろうが、時折に信じられない誤変換をしてしまうことがあるので恥ずかしい。

ホテルの部屋でお願いしたマッサージの方から、杖を手にしている左半身の筋肉の張りを指摘され、大病を患ってからのリハビリについて話したら、「奇跡の回復です」と言われた。

担当されている患者さんの中に私と同病の方がおられるそうだが、もう諦められてリハビリを受けないらしく、「男性はすぐに諦める」と嘆いておられた。

そうそう、この方も大震災で大変な目に遭われたそう。ヘリコプターで救出されたそうだが、地震直後の停電から夜になって真っ暗になった中、火災の一部が湾内に流され、それで周囲が明るくなって助かったという体験談を語ってくださった。

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