お葬式の依頼があった場合に困る問題がある。個人名義の預金などが凍結されてしまうからで、それを引き出すには全ての相続人の提出する書類なども必要なので大変である。
詳しい内容については弁護士さんに確認願いたいが、あるお葬式で家族のお一人が入院中で危篤状態にあり、書類の署名も不可能なので困り果て、担当の弊社の見積書を提出して欲しいというケースがあった。
書類に名前や印鑑を押す場合、二種類の表記があることも常識である。「記名押印」と「署名捺印」だが、後者の場合には自筆が求められ、前者は他人が書いても印刷文字でもよいというものである。
冒頭の銀行へ提出する書類は勿論「署名捺印」の条件となるが、それが揃わないと引き出すことが出来ないことがあるので知っておきたい。
一方で、郵便局の貯金はどうだろう。これまでに「火葬許可証」を持参して「お葬式に必要だから」と言って引き出されたケースが何度もあるので銀行預金に比較すると制限が緩いようだが、厳正に考えれば相続に問題が起きることも考えられるので気を付けたいものだ。
さて、大阪では滅多に積雪することはないが、この仕事に携わっていた中、朝になったら雪景色だったということを何度か体験している。不思議と3月を迎えてからが多かったが、霊柩車やマイクロバスがタイヤチェーンを装着して大阪市内を走行していた光景を憶えており、いつも1時間で火葬場が往復出来たのに、チェーンを装着していない車が大半で渋滞してしまい、倍近い時間を要することになって大変だった。
友人ファミリーが車で新潟県までスキーに行くことを知った。喫茶店で会って聞いたのだが、その時に「冬用タイヤ規制」と「チェーン規制」があることを伝えると、彼は意外な表情で「4輪駆動車だし、冬用タイヤを装着しているから問題ないだろう」と返して来たので、「チェーン規制になったら冬用タイヤでもチェーンを装着しなければ通行出来ない」と話したら、「嘘だろう?」と信じてくれなかった。
この問題は本当のことで、冬用タイヤでも駆動輪にチェーンの装着を義務付けられることがあるので要注意だし、その規制があるところのインターチェンジで降ろされることになるので気を付けたい。
何度かチェーンの装着を余儀なくされたことがあるが、猛吹雪で厳しい冷え込みの中で苦労して装着したことを憶えているし、やっと装着が終わって走り始めたら、何か忘れているような気がしてならず、3キロほど走行して気付いたのがホイルキャップを取り外すのを忘れ、そのままで装着してしまったこと。お蔭でホイルキャップは傷だらけで、帰阪してから新品に入れ替えることになって無駄な出費となった。
その出来事は中国道の佐用の西での出来事だったが、夜のことで、トンネルを出ると路面が真っ白で猛吹雪だったのでびっくりさせられた。
チェーンを装着して走行するのは仕方がないが、そのままトンネル内に入ると最悪というぐらいの状況になる。また、もう大丈夫と考えて外したら、しばらくしたら積雪状態になって再度装着という体験もあった。
情けない思いで装着している横を、冬用タイヤを装着した車が次々に通り過ぎて行く。次は冬用タイヤにしようと考えた体験でもあった。