新聞のページを開いていると大きな広告紙面が目に留まった。それはある仏教宗派の構想が著された書物の内容で、是非拝読したいと思った。
著者のプロフィールの中に「天皇陛下の従弟」と紹介されていたが、随分昔に東京で大規模な式典でプロデュースと司会を担当した際、導師を務められた構想も「天皇陛下の従弟」の方だったので緊張したことを憶えている。
過日に天王寺駅の近くで声を掛けられた女性との会話の中に、皇居内の清掃に参加して来られた体験談があったが、日本人の文化の中で皇居内に入られたことは特別な思いを感じて幸せでしたとしみじみ話されていたのが印象に残っている。
我が夫婦が毎年恒例になっているあるお寺の団参だが、私がどうしても行けなかった年のこと、団参の総代さんの親戚の方が皇宮警察の要職におられ、芝の増上寺の特別な世界を拝観した後、皇居の一部に入ることが出来て皆さんが感動され、それ聞いて残念な思いを抱いたことが数年前にあった。
その総代さんも昨年末にご逝去され、今年を迎えられてからホテルで「偲ぶ会」が行われたが、今春に山口県に団参で宿泊したホテルでの夕食前に献杯を捧げたことを思い出す。
このお寺の団参は国内に限らず、ヨーロッパ、カナダ、インド、スリランカ、ハワイ、アメリカ、ブラジルなども行われており、現地のお寺の檀家さん達と交流もあって楽しみにされている人も多いが、私は海外までは無理なので代行として妻が参加している。
私が近年の団参で行ったのは「甲斐善光寺」「岡山県誕生寺」「岡山県室津の浄雲寺」「香川県法然寺」「山口県青海島西園寺・向岸寺」などだが、この先どれほど行けるかは体調に大きく左右される問題なので不明である。
この団参の歴史の中で忘れられない出来事があった。インドへの団参で出掛けていた妻が、ガンジス川の地点のホテルで実家の母の訃報を知り、添乗員の世話で成田から九州までの航空券を手配して貰い、喪服は車で私が持参することになって大変だった。
余計な話だが、ツアーから異なる航空便は実費となり、高額な航空運賃を支払うことになったが、人生の歴史の中にはこんなことも起きるのである。