熊野古道がブームになって久しいが、昨年に那智の滝から巡ったジェット船での景色を思い出しながら月日の流れを実感している。
サッカーの日本代表チームのシンボルマークが「八咫烏(やたがらす)」になっているが、これは熊野の神の使いの鳥と伝えられ、神武天皇が九州日向の国から熊野の地に上陸され、この三本足の鳥に案内されて南良まで行き、大和の国を建設された伝説があるので興味深い。
「独り言」で西国三十三ヵ所について触れたが、この一番札所が那智山青岸渡寺で、那智の滝から坂を上がったところにあって参拝した。
杖を手にする身なのでタクシーを利用したが、妻や孫達が知られる杉木立の道になると私だけは無理ですと言われ、そのまま乗車した状態で上の方まで行って待つことになったので残念だった。
観光案内パンフで見られる平安時代の衣装のレンタルもあり、それを着用して記念写真を撮影する人達もいるそうだが、1時間2000円、2時間3000円というレンタル料金は安くないような気がした。
古道巡りで持ち帰った案内状に次のような解説があった。
「昔の人々が熊野三山をお参りするために通った道を熊野古道といいます。全行程歩くには時間と健脚が必要です。京都を出発して淀川を下り、大阪の窪津王子から紀伊路に入り田辺に出て山道を歩く中辺地と海沿いの山道を歩く大辺路があります。中辺路は本宮大社にお参りし那智へ出ます。どちらも大門坂を通って那智大社へお参りしてもと来た道を戻るコースと、大雲取小雲取を越え本宮を経て戻るコースとがあります」
ニュースで意外なことを知った。それは和歌山県を訪れる外国人がびっくりするほど多いということで、熊野古道や勝浦、白浜にと思っていたらそうではなく、関西空港から近い和歌山市内のホテルを利用する人達がいるからで、大阪市内のホテルが高額で予約し難いという情報からそうなっているそうだ。
東京ではビジネスホテルが高額料金になって話題になっているが、外国人観光客だけではなく国内の出張ビジネスマンの批判的な声も大きい。
過日のニュースで名古屋市内のホテルが満室だったので豊橋のビジネスホテルに宿泊したというケースや、外国のネット情報で日本に旅行するならファッションホテルの利用も勧められている事実もあるし、我が大阪の西成区内の低価格の宿泊施設を利用する外国人も増えているそうだ。
今号の結びは過去に「独り言」で紹介したことのあるマザー・テレサの名言を書いておこう。
「思考に気をつけなさい それは いつか言葉になるから」
「言葉に気をつけなさい それは いつか行動になるから」
「行動に気をつけなさい それは いつか習慣になるから」
「習慣に気をつけなさい それは いつか正確になるから」
「正確に気をつけなさい それは いつか運命になるから」