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忘れられない日  NO 3365

 高知県で41度を記録したニュースがあった。どこまで暑さが続くのか不明だが、熱戦が繰り広げられる甲子園球場の中継を観ていると、それだけで選手も観客の皆さんも大丈夫かなと思ってしまう。

 ラグビーの親善試合をしていた高校生が熱中症で亡くなった報道もあったが、こんな猛暑の中で激しい運動をするのは「根性論」を否定して命を優先させるべき。過去に熱中症で可愛い孫を亡くした友人のことがあるのでそう伝えたい。

 体罰や根性論を強いる教育者や指導者が少なくないようだが、それらに共通することは説得力が欠如しているからで、自身への不甲斐なさがそんな行動に走らせてしまうような気がしている。

 過去にあるスポーツの世界で多くの選手達を指導した歴史もあるが、重視したことは大らかな選手を育てること。「勝者があれば敗者がある」なんて技術論ではないアドバイスをしていたこともあり、当時では異質な指導者と思われていたと想像する。

さて、今日12日は、あの日航機事故が起きたので忘れられない。犠牲となった方々のお葬式を担当させていただいた思い出もあり、これからも忘れることはないだろう。

 ご遺族のご要望から伊丹空港へご遺体をお迎えに行くスタッフに、全員「黒服の正装でネクタイ着用」を命じたが、それは極めて当たり前のことなのに、他の同業者が開襟シャツ姿だったところから、一部のご遺族から顰蹙を買った出来事もあり、そんなところにプロとそうでない違いがあるような気がする。

 どんな仕事の世界でも原点を忘れないことが重要で、そこに礼節を知るプロの基本があり、自分自身がまだまだという謙虚な姿勢が「匠」と称される人を育むのである。

「生涯教育」という言葉があるが、人間死ぬまで勉強という考え方は大切で、正座ではなく胡坐を掻いた時点でマンネリというミスの温床環境を生じさせることになり、もはやプロではない領域となってしまうものである。

「幸せ列車」のコラムではお盆に因んで「十王経」の一部について触れたが、臨死体験をされた人達が蘇生された際のことで共通することも書いておいた。そんなことを書くと変な葬儀屋と思われるかもしれないが、私は「**が見えます」なんて自称霊能者の存在が大嫌い。他人のことを占うことが出来れば自分のことをもっと見える筈なのに、そんな行動をしていることが疑問に思えて仕方がないからだ。

 世の中には様々な強迫商法の存在も多い。マインドコントロールされてしまう弱者があまりにも気の毒だ。医院の待合室で目にした女性週刊誌の中の広告に、そんな仕掛けや占いの宣伝がいっぱいあった事実に驚いた。