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自然の影響  NO 3388

 西日本から次々に来客があったが、あちこちの大雨で新幹線が運休したり遅延が続発して大変だったよう。

 迎えに行った寺田町駅の情報版で知ったことだが、関西線や山陽線でも運転見合わせが起きており、大和路線が入る大阪環状線でも遅れが表記されていた。

 局地的に降った大雨、名古屋市内では地下街に雨水が流れ込んで排水に大変だったそうだが、1時間に100ミリ以上も降るとは衝撃の雨量である。

 竜巻に突風に大雨とは異常気象そのもの。こんな事情からお通夜や葬儀に間に合わない方が出たらお気の毒である。

ある葬儀が始まろうとしている時、高速道路の通行止めで遅れているご親戚の方からの電話をやりとりされる喪主さんのお姿を目にしたことがあった。相手さんは故人の弟さんで、仕事の関係からお通夜に来られなくて葬儀当日に参列となったのだが、予想外の積雪で一般道を走行することを余儀なくされ、間違いなくご出棺の時間にも間に合わない事実が判明してしまった。

 ご到着されたのは火葬場近くの料亭で「御斎」を始められた頃。ご遺影に向かわれて「兄貴、申し訳ない」と号泣されたお姿が印象に残っている。

 我が国には四季の存在があるが、気象の自然に影響されることも極めて当然のこと。雨、雪、台風などに遭遇することもあるし、時には何処かで発生した事故の影響に巻き込まれることもあるだろう。

 この仕事の長い体験の中では、飛行機の欠航で来られなくなった方も少なくないし、利用されていた大型フェリーが故障から走行不能となってしまったケースもあった。式が始まっている時間に喪主さんや親戚の方に電話を入れるのは拙いと考えられ、弊社に連絡を依頼されることもあるが、こんな事実をお知らせする我々の立場も辛いものである。

 故人の故郷から来られるお寺様がお通夜に到着されずに困った出来事もあった。これも予想外の大雪から通行止めとなった事情からだが、導師を務められる方だったのだから大変だった。

 事情を説明して参列者には焼香をしていただき、喪主さんの挨拶も行われたが、7時から開式だった予定でお寺様が到着されたのは8時40分のことだった。

 ご読経の時にはご親戚以外の参列者は数えるほどしかおられなかったが、担当していた私は内心「葬儀当日でなかってよかった」と安堵していた。