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人生史から  NO 3329

 昨日に書いた話に興味を抱かれた知人からメールが入り、世の中には本当に不思議なことがあるものだと驚いていた。

アコーディオンが嫌いというよりも、演奏されていた先生が嫌いだったということが本音なのだが、そんな幼い時代の出来事は、神仏の存在を信じるきっかけとなったのは確かであった。

 人生に影響を与えてくれた人との出逢い、その時折に耳にした音楽も忘れられないが、洋画を観た強烈な印象は今でもはっきりと残っている。

 1956年製作のユル・ブリナーとデボラ・カー共演の「王様と私」、1957年製作もケーリー・グラントとデボラ・カー共演の「めぐり逢い」、1959年製作のグレゴリー・ペック主演の「渚にて」、1960年製作のジョン・ウェイン主演の「アラモ」、1961年製作のグレゴリー・ペック主演の「ナバロンの要塞」などを観たのは小学生から中学生時代だが、高校生になってから豪華なキャストで長時間大作として話題になった「西部開拓史」も忘れられない映画である。

 グレゴリー・ペックで忘れられない映画と言えばオードリー・ヘプバーンとの共演で1953年に製作された「ローマの休日」が有名だが、日本人好みと言われたこの映画には様々なエピソードあった。

 画面のオープニング部分やエンドロール部分に「著作権」に関する表記がなく、製作したアメリカではパブリックドメインとして扱われたのだが、日本国内では50年間の期限が切れた2003年にDVDとして発売したら、パラマウント社から訴訟が起こされ、やがて最高裁の判決で日本国内の法律が認められて自由に販売されている。

 随分前に「独り言」のページで書いたことがあるが、このローマの休日の映像の中に考えられない事実が秘められており、単なる撮影ミスか、それとも監督の意図的なものかが不明というミステリーな問題が話題となっている。

 それは、王女と記者のジョーがスペイン広場で過ごすひとときだが、王女が買ったアイスクリームの場面のバックに見える時計の時間と、場面が変わったバックの時間が大きく変化しており、その事実発見にDVDを購入されてみるのもお勧めである。

 グレゴリー・ペック扮する新聞記者ジョーだが、この作品が日本国内のテレビ放映で吹き替えられた声優が「城達也さん」なのでこんな偶然も?と思ったこともあった。

「城達也さん」と言えばFM放送の日本航空「ジェット・ストリーム」が有名だが、弊社のホールで開催されたコンサートの司会で、余興として「城達也さん」とプロジェクトXの特徴的なナレーターとして知られる「田口トモロヲさん」の物真似で喋ったら喝采を浴びた思い出もある。